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単純温泉硫黄泉塩化物泉含鉄泉含銅・鉄泉含アルミニウム泉
酸性泉炭酸水素塩泉二酸化炭素泉放射能泉硫酸塩泉

温泉の泉質/効能一覧

単純温泉
特徴 刺激が少なく肌にやさしい。無色透明・無味無臭。
成分 温泉により成分は異なる。鉱物分・ガス分の含有量が少ない(温泉1kg中に1g未満)
効能 神経痛・筋肉・関節痛・うちみ・くじき・冷え性・疲労回復・健康増進などの一般的適応症

単純温泉は「成分の少ない単なる湯、質の低い温泉」だと誤解されやすいが、成分の含有量だけを評価し「単純温泉」と呼ぶのであり、成分の種類について規定するものではない。単純温泉と一言に言っても個々の泉質は多岐にわたるため単純な比較・分類はできない。成分の組成比によって、下記の各種温泉の性質を帯びることもあるし、様々な成分を少量ずつ含んだバランスの良い泉質となっているものもある。

硫黄泉
特徴 高温で、白濁して卵の腐ったような臭いがある。
成分 多量の硫黄または硫化水素を含む。
効能 ニキビ・オイリー肌・皮膚病・リウマチ・喘息・婦人病など
インスリンの生成を促す働きがあるので、糖尿病の症状にも有効

硫化水素は有毒物質で粘膜・皮膚・呼吸器を強く刺激する。病中病後で体力が落ちている人や乾燥肌の人には特に注意が必要であり、リウマチや喘息の患者が安易に入浴することは時として不適切となる。当該患者が硫黄泉の入浴を希望する場合は、事前に医師の指導を仰ぐことが望ましい。硫化水素は金属を侵すため、金と白金以外の金属製のアクセサリーを身につけて入浴してはならない。特に銀は著しく反応して輝きを失い黒くなる。

塩化物泉
特徴 刺激が少なく肌にやさしい。無色透明・無味無臭。
成分 塩類、特に食塩を多く含む。温泉水1kg中の溶存成分が1,000mgを超え、そのうち陰イオンの主成分が塩素イオンのもの。
効能 外傷、慢性皮膚病、打ち身、ねんざ、慢性リウマチ、不妊症、痛風、血管硬化症など

塩類、特に食塩を多く含むため、食塩泉とも呼ばれることがある。

含鉄泉
特徴 水中の鉄分が空気に触れる事によって酸化するため、茶褐色を呈する。
成分 炭酸鉄・硫酸鉄を含む。
効能 殺菌消毒作用・貧血・腎臓病、胃腸、関節痛、皮膚炎、更年期障害など。保湿効果が高く、体がよく温まる。

赤湯と呼ばれる温泉は鉄泉であることが大半である。湧出口にできるだけ近い透明な湯の方が効果が高い。

含銅・鉄泉
特徴 水中の金属分が空気に触れる事によって酸化するため、湯の色は黄色である。
成分 銅及び鉄を含む。
効能 神経痛、筋肉・関節痛、うちみ、くじき、冷え性、疲労回復、健康増進などの一般的な適応症

含鉄泉同様、炭酸水素塩系のものと硫酸塩系のものがある。湧出口にできるだけ近い透明な湯の方が効果が高い。

含アルミニウム泉
特徴 皮膚に非常に良い。
成分 アルミニウムを主成分とする。
効能 殺菌消毒作用・肌のハリを回復させる・慢性皮膚病・水虫・じんましんなど。
明礬泉はとくに眼病に効果がある

旧泉質名は、明礬泉、緑礬泉となっており、明礬とは硫酸アルミニウム、緑礬とは硫酸鉄のことを言う。

酸性泉
特徴 刺激が強く、殺菌効果が高い。
成分 多量の遊離した硫酸・塩酸などを含み、酸性反応を示す(pH3以下)。
効能 殺菌効果・水虫や湿疹・慢性皮膚病など。
古い肌を剥がし新しい肌に刺激を与えて自然治癒力を高める効果。

肌の弱い人は入浴を控えるか、入浴後に真水で体をしっかり洗い流すなどの配慮が必要。

炭酸水素塩泉
特徴 万人うけの湯。
成分 アルカリ性の湯。重曹泉、重炭酸土類泉に分類される。
効能 (重曹泉)
入浴:肌をなめらかにする美肌効果・疲労回復・病後の体力補強・外傷・皮膚病など。
飲泉:慢性胃炎など。
(重炭酸土類泉)
入浴:外傷、皮膚病、アトピー性皮膚炎、アレルギー疾患など。
飲泉:痛風、尿酸結石、糖尿病など。

万人向けの泉質であるが、アルカリ性の強さによっては入浴後に皮膚の弱い部位に軽微な炎症が起きることがある。それは一過性のものであるが、皮膚の弱い人は温泉から出る際に真水で身体を洗い流しておくとよい。

二酸化炭素泉
特徴 無色透明。
成分 二酸化炭素が溶け込んだ湯。
効能 入浴:心臓病・高血圧など。
飲泉:便秘や食欲不振。

旧泉質名は単純炭酸泉。二酸化炭素が呼吸器と循環器を刺激し、毛細血管を拡張して血行をよくする効果がある。また上記表中の効能は、血液中の酸素分圧を下げることによって得られているため、循環器および呼吸器の疾病を持つ患者がむやみに入浴すると、過度な刺激となり症状を悪化させるおそれがある。このような患者が二酸化炭素泉への入浴を希望する場合は、あらかじめ医師に相談するのが好ましい。また、入浴可能の指導を受けたとしても、長時間の入浴は避けておくのが無難である。

放射能泉
特徴 無色透明な湯で、薬効の効率がもっとも高い。数が少なく貴重な温泉。
成分 微量のラジウム、ラドンおよびアスタチンから水銀までの原子核崩壊によって生じる放射性同位体が含まれる。
効能 皮膚病・婦人病・外傷など。
特に良いとされるのは痛風・血圧降下・循環器障害。

特にラジウムの含有量の多いものはラジウム泉とも呼ばれる。これらが放つ放射線は人体に悪影響を及ぼす可能性は小さく、ホルミシス効果で免疫細胞を活性化させるので、むしろ体に良いのではないかと考えられている。癌の発育を妨げる効果もあるのではないかと言われているが、いずれの適応症も今のところ確たる根拠が得られておらず、今後の研究が待たれるところである。

硫酸塩泉
特徴 苦味のある味。硫酸カルシウムを多く含む泉質の場合、とろりとした滑らかな触感を伴う。
成分 硫酸塩が含まれる。
効能 入浴:血行促進・外傷・痛風・肩こり・腰痛・神経痛など。
飲泉:便秘・じんましん。

硫酸塩は、強張った患部(硬くなった肌)を柔らかくして動きやすくする働きを持っているため痛風や神経痛の症状に効果が高い。硫酸カルシウムは石膏の成分であるためである。 硫酸が含まれていて危険だと稀に誤解されるが、硫酸ナトリウム・硫酸マグネシウムなどは無害な物質である。また、硫化水素泉のような悪臭も放たない。硫酸塩泉は温泉入浴を禁じられている人以外にはこれといった弊害のない無難な泉質である。家庭用入浴剤の多くが、硫酸塩泉と似た組成である。


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